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【映画】TOKKO 〜特攻〜

TOKKO 〜特攻〜

リサ・モリモト監督/カラー/89分/2007年度作品/米日映画/原題「Wings of Defeat」

 監督のリサ・モリモトは、渡米した日本人を両親に持つ日系二世。リサは亡くなった自分の叔父が特攻隊員であったと知り、自分の中の「カミカゼ」のイメージと叔父の思い出との違和感から、日本で特攻隊の取材を始める。ニューヨーク育ちのリサは、周囲のアメリカ人と同じように、カミカゼのことを「喜んで自爆する狂信者」だと信じていた。一方、プロデューサーのリンダ・ホーグランドは、日本生まれ、日本育ちのアメリカ人。特攻隊は「喜んで自らの命を捧げた無垢な犠牲者」だと信じていた。この二人が、そのどちらでもない「等身大」の特攻隊員の姿に迫ろうとする。この映画はそのドキュメントである。

 インタビューに答えた元特攻隊員は四名。全員が百里ケ原航空隊で訓練し、四五年三月に特攻の命令を受けている。学徒出陣で入隊し、二度出撃するも、二度ともエンジントラブルで帰還した江名。ベテランパイロットで教官でもあった浜園と、浜園機の偵察員で予科練出身の中島の二人は、目標の米艦隊に到達する前に敵機との空中戦を展開、帰還する。やはり学徒兵の上島は、出撃命令を受けぬまま、訓練中に敗戦を迎える。


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【映画】メランコリア 三つの部屋

メランコリア 三つの部屋

ビルヨ・ホンカサロ監督/カラー/104分/2004年度作品/フィンランド・ドイツ・デンマーク・スウェーデン映画/原題「The 3 Rooms of Melancholia」

隣り合った三つの部屋をつなぐ道

 チェチェン紛争をめぐる、子どもたちを映し出したドキュメンタリー。「三つの部屋」とタイトルにある通り、三つの場面に別れており、一つ一つの「部屋」にタイトルが付いている。しかし、これはチェチェン問題を読み解くための映画では、必ずしもない。一定程度の知識がなければ、何のことかわからないシーンも多い。静かな音楽、最小限の説明と最小限の音。映像詩とでもいった方がよいような静けさの中で、淡々と日常が過ぎていくだけである。部屋が三つならんでいることの意味を読み取るためには、想像力が必要になる。

 一つ目の部屋。サンクトペテルブルクの沖合に浮かぶ、コトリン島のクロンシュタット。バルチック艦隊の基地でもあるそこには士官学校がある。映画に登場するのは十歳から十二歳の少年たち。職業軍人の祖父の希望で入学した少年。親戚の間をたらい回しにされた末にやってきた少年。母子家庭で、母も軍人としてチェチェンに赴任したためにやってきた少年。そしてチェチェンに駐留していた父を失った、グロズヌイ生まれのロシア人の少年。多くの少年が「保護者の不在」「居場所の確保」のために、この学校へやってきている。それは貧困や奨学金のために「志願兵」となる青年たちと、同じ構造だ。

 海を渡った対岸では、やはり同じ年ごろの子どもたちが名門のバレエ学校や音楽学校で学んでいる。かつてニジンスキーが貧困のために名門ワガノワ・バレエ・アカデミーに入学したことは有名だが(寄宿舎も授業料も無料だった)、この少年たちが学んでいるのは敬礼の作法であり、行進の仕方であり、銃の撃ち方だ。行き着く先は世界のひのき舞台ではなく、戦場そのものである。

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【映画】戦場のフォトグラファー

戦場のフォトグラファー ジェームズ・ナクトウェイの世界

クリスチャン・フレイ監督/カラー/2001年度作品/スイス映画/35mm/原題「Warphotographer」

 不勉強なもので、ジェームズ・ナクトウェイという写真家を知らなかった。というより、海外の報道写真家といえば、キャパくらいしか知らないのだが。で、チラシの宣伝文によれば、ナクトウェイは「キャパの魂を受け継ぐ」とされているのだが、印象は全然違う。よかれ悪しかれ自己演出に長け、「すかしたキザ野郎」なキャパと、ある意味対極にいる人物だ。

 ジェームズ・ナクトウェイ、一九四八年生まれ、戦場カメラマン。そのドキュメンタリーである。

 この映画のために、ナクトウェイのカメラには上下に小さなカメラが取り付けられている。下のカメラはナクトウェイのカメラ越しに斜め上・後方に向かって、ファインダーを覗く彼を捉える。上のカメラは前を向き、ナクトウェイがレンズ越しに見ている光景を(実際にはナクトウェイの目線よりちょっと上なのだが)、私たちに提供する。戦場で取材するナクトウェイを取材するのに、周囲のクルーを気遣わずに、そしてわずらわされずにすむように作られた小型カメラなのだが、おかげでこの映画の何分の一かは「ナクトウェイが自分で撮った」ものになった。写真家のドキュメンタリーとしては、この上なく豪華である。コソボで、パレスチナ(ラマラ)で、ジャカルタで、私たちは彼の目に限りなく近い光景を共有し、シャッターを押す指を感じることができるのだから。

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【映画】プロミス

プロミス

ジャスティーン・シャピロ、B.Z.ゴールドバーグ監督・プロデューサー/カルロス・ボラド共同監督/カラー/104分/2001年度作品/アメリカ映画/原題「PROMISES」

何を彼らに約束できるだろう?

 イスラエルとパレスチナの七人の子どもにインタビューしたドキュメンタリー映画である。七人の子どもは、西エルサレムに住むユダヤ人の双子ヤルコとダニエル、東エルサレムに住むアラブ人マハムード、エルサレム旧市街に住む正当派ユダヤ教徒シュロモ、デヘイシャ難民キャンプのファラジとサナベル、そしてベイト・エル入植地に住むモイセ。インタビュアーのゴールドバーグ監督は、ボストン生まれエルサレム育ちのユダヤ人、シャピロ監督はバークレー育ちのユダヤ人、ボラド共同監督はメキシコ人だ。そして「比較的平穏な一九九七〜二○○○年」(映画字幕)、すなわち「第二次インティファーダ」直前までに撮影されている。「比較的平穏な」時期。切ないことばだ。

 映画は七人をとりまく日常を描きながら、アラブ人・ユダヤ人についてのそれぞれの考えや感情を明らかにしていく。観客である私たちがみるのは、それぞれがお互いに対して与えられたイメージの中でしか考えず(もちろん彼らなりの具体的な根拠のあるイメージなのだが)、それ故にむしろお互いに似通ったイメージを抱いている不思議さである。つまり「アラブ人はみんな、」そして「ユダヤ人はみんな、」土地を不当に奪おうとしている、僕たち全部を殺そうとしている、あいつらみんなやっつけてやりたい……。その中を奇妙な媒介者としてユダヤ人であるゴールドバーグ監督が往復していく。幾人かの子どもたちにとって、この映画はその往復運動による「お互いの発見」の過程でもある。

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【映画】ハウルの動く城 

ハウルの動く城 

監督/宮崎駿 2004年作品 スタジオジブリ

 結局見損なったなぁと思ったら、まだ上映していた。宮崎アニメはもしかしたら、岩波映画より上映期間が長いのか? 

 科学と魔法が同居する、架空のヨーロッパ。帽子屋の娘ソフィー(倍賞千恵子)は、軍事パレードに沸く街で兵隊にからまれた所を魔法使いハウル(木村拓哉)に助けられるが、逆にハウルを狙う荒れ地の魔女(美輪明宏)に呪いをかけられて老婆にされてしまう。帽子屋にいられなくなったソフィーは、途中で助けたカカシのカブにハウルの城に案内され、そのまま掃除婦として居着く。ハウルとの契約で城を動かす火の悪魔カルシファー(我修院達也)、ハウルの弟子の少年マルクル(神木隆之介)らと過ごす日々もつかの間、ハウルには戦争に協力するよう、国王から召喚状が来る。王室付き魔法使いサリマン(加藤治子)の手を逃れてやって来たソフィーの街でも、空襲は激しさを増す。城を守ろうとするハウルは魔法に捉えられ、人間の姿を失いかけていた…。

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【映画】千と千尋の神隠し  

千と千尋の神隠し
監督/宮崎駿 2001年作品

たまには何も考えないでお風呂に入ろう

 年明け最初に観る一本だし、去年は本当にいいことがないって印象だし、年末ぎりぎりまで残業でくたびれちゃったし、このところウツ入ってるし、難しいもんは観たくないよお、「癒され」たいわけじゃないけど疲れたくないよお、てなわけで、今更ながらこういうものを観てみました。

 去年の七月から延々と上映し続けている『千と千尋』も、今号が発売される頃にはようやく終了するらしい。長かったなあ。『キプールの記憶』なんか今日観に行ったら「昨日で終了しました」なんて言われちゃったよ(六週で打ち切り)。それでも正月休み中とはいえ、池袋の映画館はいっぱい。二館上映で、六時半からの回でも親子連れが多かった。

 千尋は十歳の女の子。親の都合でいやいやながら引っ越しの町に着いたところ……が、父親が道を間違えて山の中腹の「変な門」に着いてしまう。嫌がる千尋を後目にどんどん「探検」してしまう父と母。ついでに屋台に山盛りになっている中華風ゴチソウを食べ始めた両親に耐えきれなくなった千尋が先へ進むと河の向こうにどでかい悪趣味な建物が。橋のたもとでは美少年が千尋を「早く戻れ」と追い返す。急に夜の闇がくるわ、バケモンはわらわら出るわ、両親は豚になってるわ、道は河に阻まれて進めないわ、もうめちゃくちゃ。美少年ハクの言うとおり、悪趣味な湯屋で働くしかなくなった千尋は、雇用者の湯婆婆に「千」と名付けられる。

 この湯屋は「八百万の神」が疲れを落としにくるところ。「景気のいい客が来ている」というのでカラになった従業員の部屋から千尋は、ハクが化身した龍が紙の式神に襲われているのを見る。湯婆婆の部屋で瀕死のハクに駆け寄った千尋に、湯婆婆の姉・銭婆と名乗る映像が、ハクが銭婆の印鑑を盗んだと言い、湯婆婆の赤ん坊「坊」をネズミに、手下をハエドリや偽「坊」に変える。一方「景気のいい客」は実は千尋が以前親切にしたカオナシという化物で、湯屋は大騒ぎになっていた。千尋は飽食したカオナシに腹の中身を吐かせると、「行きっぱなしの電車」に乗って、銭婆の家に向かった……。


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【映画】パール・ハーバー

パール・ハーバー
マイケル・ベイ監督/2001年作品

リベンジせずにはいられない人々の群

 米陸軍航空隊のレイフ(ベン・アフレック)とダニー(ジョシュ・ハートネット)は兄弟同然に育った幼なじみ。健康診断でレイフは看護婦・イヴリン(ケイト・ベッキンセール)に一目惚れする。強引に口説き落としてまずはハッピーな日々。しかし、レイフが志願していたイギリス空軍への参加が認められ、レイフは一人イギリスへ。ダニーたちの隊もイヴリンたち看護婦も、オアフ島へ移動となる。しかしダニーたちに届いたのは、レイフの戦死の知らせだった。お互いを慰めあっているうちに、いつしかいいムードになっていくダニーとイヴリン。

 ところが! そこへ帰ってきたのが死んだはずだよレイフ君。いやあ、困った。二人で一晩殴り合って、明け方の空に見たものは、空を埋め尽くすかのように飛来する日本軍のゼロ・ファイターなのだ!

 飛んで帰った二人は仲間の援護で果敢に応戦。しかしほとんど為す術もないままに、真珠湾は壊滅状態になるのだった。

 しかあし! ここで映画は終わらない。三人とも無事だったところで、三角関係はどうすんじゃいと思いきや、ダニーとレイフはドゥーリトル隊長の元、極秘任務に入る。なんと東京爆撃作戦じゃあ! レイフとダニーは空襲に成功したものの、中国(?)に不時着。日本兵に襲われてダニーは戦死。今度こそ恋人の死体を確認したイヴリンは、レイフと二人、ダニーの息子を育てるのであった。

 いやあ、長い。3時間である。あらすじだけで二枚近くかかっちゃった。で、感想。

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【映画】シャーロット・グレイ

シャーロット・グレイ
ジリアン・アームストロング監督/ビスタ・ビジョン/カラー/121分/2001年度作品/フィルムフォー提供/原題「Charlotte Gray」

抵抗するためにできることはきっとある

 一九四三年、イギリス。列車の中で「原書でスタンダール」を読んでいた看護婦のシャーロット(ケイト・ブランシェット)は、その語学力を買われてフランスのレジスタンス運動への協力者としてスカウトされた。恋人のパイロット、ピーター(ルパート・ペンリー=ジョーンズ)がフランス上空で行方不明になったとの知らせをきっかけに、シャーロットは諜報員ドミニクとしてフランスへ入る。そこで待っていたのは共産主義者のオクターブことジュリアン(ビリー・クラダップ)だった。最初の連絡員との接触に失敗したシャーロットはジュリアンの父(マイケル・ガンボン)の家で、ジュリアンが匿う二人の幼いユダヤ人兄弟の世話をしながら活動を続ける。しかし、情報が漏れ、レジスタンスは壊滅。街の有力者である教師がユダヤ人を匿っている父を告発する。父と子どもたちを連行され、絶望的な状況の中で、教師を射殺したジュリアンは、シャーロットに一緒に国外に脱出しよう、と言う。シャーロットは拒否して言う。まだ成すべきことがある、と。

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