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【映画】スター・ウォーズ EP3 シスの復讐

スター・ウォーズ EP3 シスの復讐

ジョージ・ルーカス監督/2005年作品

まあ、つながってよかった

 エピソード2から三年。共和国と分離主義者の戦争は続き、ジェダイたちも各地で戦闘中。拉致された共和国議長(イアン・マクダーミド)の救出という任務に成功したアナキン(ヘイデン・クリステンセン)とオビ=ワン(ユアン・マクレガー)だが、ジェダイの掟を破って秘密裡に結婚したアナキンとパドメ(ナタリー・ポートマン)に子どもができた。パドメが出産で死ぬ夢を見たアナキンは、それが事実になるのを恐れる余り、ダークサイドの力を手に入れるため、ジェダイ評議会を裏切る。オビ=ワンからアナキンの裏切りを知らされたパドメは、アナキンの真意を糺しに惑星ムスタファーへ飛び立つが…。 

 最後の謎解きというほどの「意外な展開」はもちろんなく予定調和の話ではあるが、ルーカスは流石にうまい。ドラマが希薄な分、スピーディにアクションでぐいぐい見せていく。

 その希薄なドラマのテーマは「愛する人を守るために、どこまでのことが許されるのか?」。なにやら日本では「君は家族のために死ねるか?!」という映画ができるようなので、これはその具体的サンプルとして見るのも面白いだろう。「家族のために命をかける」というのは往々にして「家族のために他人を殺す」にほかならないのだから。

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 アナキンはパドメを救うために死を克服するというダークサイドの力を得たい。手始めにジェダイテンプルを急襲したアナキンは、修行中の子どもたち——アナキンが助けに来てくれたと信じてすがりつく子どもたちをも皆殺しにし、次々と殺戮を繰り返してゆく。最後には自らの強大な力でパドメと共に銀河帝国を支配することを夢想する。全てはパドメとお腹の子ども——愛する家族のために。

 「家族のために」「愛する人のために」という大義名分を得たとき、人はどこまでのことをするのだろうか。六〇年前、それはどこまで行ったのだろうか。それらはみな、「本国の家族を守るため」「家族を路頭に迷わせないため」「家族を非国民呼ばわりさせないため」に行なわれたのではないか? そして「どこまでのこと」なら許されるのだろうか? 

 アナキンの心の中には「パドメを救う」だけがあって、パドメ自身はいない。悲劇を招かないためにはお互いの心を通じ合わせることなのだが、戦地に行った恋人(でも夫でもなんでもいいが)に限らず、人は得てして目的に合致する手段を見失い、手段を目的化していく。そして目的化するための正当性を「家族」だの「愛する人」だのに求めるのだ。パドメにしてみりゃまったくいい迷惑にちがいない。壮大なスペースオペラが壮大なホームドラマになったと思ったら、最後に意外な「愛の落とし穴」があったというわけね。共和国議会が独裁体制に変わる瞬間も見られるし。

 最終回とて、サービスも盛りだくさん。もはや老人の代名詞となったヨーダ(フランク・オズ)が動く、動く。エピソード5の頃はもろにセサミストリートだったのに。オビ=ワンは相変わらず詰めが甘い。あと20年で、ユアン・マクレガーがアレック・ギネスになるとは思えないが……。

 封切り直前にテレビ放映されたエピソード6ではアナキンの霊体がクリステンセンに差し替えられていた。封切時に霊体を演じたセヴァスチャン・ショウはシリーズから抹殺されてしまったのか。うーむ。
(「インパクション」149号 05.10)

【補】愛する人を守りたければ、常に側にいること——これが鉄則。南方で敵機を1機墜とすよりも、空襲の時に子ども背負って逃げてくれればその子は死ななかったかもしれないってこと。そして、守る対象の相手とは、常にお互いの意思確認をすること。「○○のために」っていうときは、大概相手の意思なんて尊重してない、ってことも覚えておこう。パダワンたちを皆殺しにして「君のためだ」って言われたら、パドメは嬉しい? イラクでの重金属と劣化ウランの汚染で子どもたちがどんどん病気になって、「日本の国益だから一所懸命やった」って言われたら、やっぱり嬉しい?

 たった20年でユアン・マクレガーがサー・ギネスになってしまうなんて、ほんにタトウィーンは怖ろしげなところじゃ……(笑)。最後にデス・スター建設風景が入っているのは嬉しいけど、提督がピーター・カッシングと似ても似つかぬおっさんだったのは許さん。チューイのエピソードは、その後につながるもうひとひねりが欲しかった気もする。SFXはさすがにすごい。あの走るトカゲは気に入ってしまった♪ ま、マクレガーのまぬけっぷりが可愛かったからいいか。(05.11)

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