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【バレエ】ウィンナー・ガラ

2012.4.25 < ウィンナー・ガラ > ウィーン国立バレエ団 東京文化会館

 ルグリ率いるウィーン国立バレエの来日公演。3時間の長丁場で、ネオクラ系のコンテが多く、平日に観るには疲れたなー、とも。ひとつひとつの演目はそれぞれに面白くはあったんですが、一晩で全部観なくても(笑)、というとこでしょうか。席はかなり前方の上手側。体調が今一つだったので、オペグラを使わずにすんだのは助かった。1演目が長めなので、頻繁に幕が開け閉めされてそのたびに瞳孔が疲れるということもなくて助かりました(^▽^)。

「バッハ組曲第3番」
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:ヨハン・セバスティアン・バッハ

マリア・ヤコヴレワ ‐ ロマン・ラツィク
橋本清香 ‐ ミハイル・ソスノフスキー マルタ・ドラスティコワ ‐ アレクサンドル・トカチェンコ アリーチェ・フィレンツェ ‐ ドゥミトル・タラン 澤井怜奈 ‐ ダヴィデ・ダト

 いわゆる「シンフォニック・バレエ」の範疇でいいんですかね? 「目で見る音楽」の系統の。男性は赤のタンクトップ系+赤タイツ、女性は薄いピンクから赤までの色みのレオタードに小さなスカートのついたもの。スカートのグラデーションがキレイだったな。
 なんか、のっけからトカチェンコが気になる。誰かに似てるんだけど誰に似てるか思い出せない(笑)。突出して上手いとかでは全然ないんだが(むしろ……)、しかも別段好みの範疇でもないんだが、なんか気になる( ̄▽ ̄)。ロシア系バレエ団には必ずひとりくらいはいるタイプのダンサーなんだがなあ。
 真ん中を踊った組はさすがに上手かったですが、あとは実力的にはばらんばらんというか。澤井さんはいわゆる日本人的な顔の輪郭でわかりやすかったけど、橋本さんはわからんかったな。ちょっと乾さんを思い出させるようなー、と思っていたのが橋本さんだったのだろうか(←女性の同定ができない)。
 真ん中の「G線」を使ったPDDは造型的には面白いけど、それ以上の何かってわけでもないなと思い。その後のヤコヴレワのソロがとてもよかった。この辺り(3曲目)からダンサーも温まってきたらしく、ラツィクのソロもよかったです。全体に、手首から先の動きのきれいな人が(男女問わず)多いですね。
 そして休憩時間にキャスト表を見直して、ありゃノイマイヤーだったのかいΣ( ̄ロ ̄lll)と思ったぢぶん。まあそんなもんっす。


「アンナ・カレーニナ」より パ・ド・ドゥ
振付:ボリス・エイフマン 音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー

アンナ:イリーナ・ツィンバル  カレーニン:エノ・ペシ

 新国立の初演で観たきりなので、全然覚えてませんでした(笑)。というか、ここをガラで持ってくるのかー。アンナのツィンバルが美しかったです。暗いステージに白い衣装の裾がアクロバティックに翻っていくのにうっとり。カレーニンは、アンナへの思いが、愛情なのか見栄なのかプライドなのか執着なのか、それが渾然一体となってわかんなくなっちゃっているというのがまったくもってカレーニンだったと思います。

「マリー・アントワネット」より
振付:パトリック・ド・バナ 音楽:ジャン=フィリップ・ラモー、ルイ・ミゲル・コボ、アントニオ・ヴィヴァルディ

マリー・アントワネット:オルガ・エシナ ルイ16世:ロマン・ラツィク 運命:キリル・クルラーエフ
 前にルグリのガラかなにかでPDDで観たはずですが、なにか自分の記憶と齟齬がある(笑)。最初にソロを踊ったクルラーエフのパートがよかった。バレエというよりはミュージカルというか、ライブ系のダンスのようなイメージでしたが、それはそれとしてよかったな。スピード感もあって。エシナのアントワネットは好きだな。観てる間はいろんなことを思ったんだが、もうあまり良く覚えてない(←早いだろ……)。逃れよう、すり抜けようとするのは運命の手からだと思うのだけど、その相手が「ルイ16世」と明示されることによって、むしろ(すでに処刑された)ルイによって「王妃として」殺されることを強いられるような、そういう怖さがありました。考えてみれば、アントワネットってオーストリアの人なんだなあ。
 いや、ベルばら世代だからさー。ルイ16世(とアントワネットの関係)のイメージってさー( ̄▽ ̄)。
 

「スキュー ‐ ウィフ」
振付・衣裳:ポール・ライトフット、ソル・レオン 音楽:ジョアッキーノ・ロッシーニ

イオアナ・アヴラム、ミハイル・ソスノフスキー、デニス・チェリェヴィチコ、マーチン・デンプス

 マッチョ系のコメディダンスなんだろうなと思いつつ、笑っていいのかいけないのか、特に前半はビミョーだったという( ̄▽ ̄)。まあ単にこういうマッチョ系コメディが好きじゃない、ってのもあるんですが。ターザン3人のオリンピックにジェーンが乱入して、賞品になるのかと思ったら、どれもお気に召さずに結局はみんな疲れて倒れちゃう、みたいな。
 踊りとしてはすごくハードですし、とにかくイオアナの身体能力は素晴らしい。いやまあよくもあんなに身体が動くもんだ。コメディのセンスもあるし。
 

「グロウ ‐ ストップ」
振付:ヨルマ・エロ 音楽:ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト、フィリップ・グラス

オルガ・エシナ、イリーナ・ツィンバル、リュドミラ・コノヴァロワ、アリーチェ・フィレンツェ、仙頭由貴、アンドレア・ネメトワ、キリル・クルラーエフ、リヒャルト・ザボ、ウラジーミル・シショフ、アッティラ・バコ、エノ・ペシ、イゴール・ミロシュ

 休憩が明けたら、またしてもシンフォニック・バレエの範疇のかな、という。というか、冒頭の「バッハ」とイメージがかぶっちゃって、どっちがどっちだったかよくわかんなくなっちゃったよ。パートは大きく二つだと思ったんですが、前半だけでよかったような気が(あるいは後半)。もしくはバッハとどっちか。ルグリはこういうのが好きなのかな。

「イン・ザ・ナイト」
振付:ジェローム・ロビンズ 音楽:フレデリック・ショパン

ナタリー・クッシュ ‐ 木本全優 アレーナ・クロシュコワ ‐ ロマン・ラツィク ニーナ・ポラコワ ‐ マニュエル・ルグリ
イーゴリ・ザプラヴディン(ピアノ)

 今回のいちばんのお楽しみ。いやー、前半戦がレオタード系マッチョの嵐だったんで、木本くんが出てきたときはホッとしましたがな( ̄▽ ̄)。やっぱりこういうすらりとした細身のラインが好きだな。踊りの方はやや固めというか、お姉さまのエスコートにいっぱいいっぱいなデビューしたての若造子爵っぽかったですが、マッチョの嵐のあとではそれもまた初々しくてよろしいと。ラツィクの組は堅実な中堅どころといいますか、やっぱり上手いなー。そしてルグリの組だけはドラマチックで、なぜかそこだけ椿姫をやっていたような( ̄▽ ̄)。ショパンだしな。三組三様、それぞれの味を楽しみつつ、ほっと一息ついた感じ。やっぱりロビンス好きー♪


「精密の不安定なスリル」
振付・衣裳・照明:ウィリアム・フォーサイス 音楽:フランツ・シューベルト

リュドミラ・コノヴァロワ、玉井るい、橋本清香、木本全優、デニス・チェリェヴィチコ

 フォーサイスはあまり得意ではないんだけど、これは面白かった! 木本くんがのびのびいきいき「オレもう楽しくってしょうがないんですけどー」な感じで踊っていて、さっきはどんだけ借りてきた猫だったんだよ、と( ̄▽ ̄)。そして脱げばそれなりにちゃんと筋肉質。男の脚はタイツの中にしまっておいて欲しいと思ったり。女性のチュチュボン替りの円盤は踊りづらくないのかな。とかとか。

「ルートヴィヒ2世‐白鳥の王」 〈世界初演〉
振付:パトリック・ド・バナ 音楽:リヒャルト・ワーグナー

ルートヴィヒ2世:マニュエル・ルグリ エリザベート皇后:マリア・ヤコヴレワ 湖の貴婦人:ニーナ・ポラコワ

 世界初演だったのか。ルートヴィヒあたりにはまったく素養がないのでよくわからんのですが、踊りというか演技というか、は3人ともよかったな。「湖の貴婦人」が「貴婦人」というよりも水の精のようで(裸に見えるボディスーツにスパンコールが水滴っぽい)、不気味な魔性っぽさもあったし、ヤコヴレワの衣装捌きも美しかった。
 しかし、アンナ・カレーニナとアントワネットとこれと3つ観るとやっぱりくたびれるんだわ。どれかひとつでよかった気がするなあ。バナのPDDは男女が組むというよりもふたりのユニゾンが多いので、なんとなく似たようなイメージになっちゃうしな。ガラが1プロしかないのでどれもこれも入れ込みたかったルグリの気持ちもわからんでもないのだが、平日は腹8分目くらいでいい感じ。

「ライモンダ」よりグラン・パ
振付:ルドルフ・ヌレエフ(マリウス・プティパに基づく) 音楽:アレクサンドル・グラズノフ

ライモンダ:オルガ・エシナ ジャン・ド・ブリエン:ウラジーミル・シショフ
アンリエッテ:アレーナ・クロシュコワ パ・ド・カトル:アッティラ・バコ、グレイグ・マチューズ、ドゥミトル・タラン、アレクサンドル・トカチェンコ クレメンスとふたりの女性:マルタ・ドラスティコワ、マリア・アラーティ‐澤井怜奈    

 と、やや胃もたれしたところで、ようやくクラシックです。女性の衣装がきれいだーヽ(´▽`)/。そでのふんわり(バヤッぽいヤツ)がついてるのがいいよねえ。それにしても、ライモンダなんて1回も観ない年もあるのに、今年は正月からマールイ、ボリショイ、牧と4回目ですよ。
 群舞はまあ、組によってばらつきがあるな、と「バッハ」同様に思ったり。カトルはどこも……ええまあ。女性のトロワはよかったな。アンリエッテは、ハンガリー風のヴァリですが、これがとてもよかった! ここのヴァリはクラシック・ヴァリエーションに傾きがちなんですが、クロシュコワはこれを民族舞踊として踊っているのがすごくよくわかるんです。これはキャラクターの専門教育を受けた人なのかなーと感心しながら観てたんですが、これがまたマールイのコロチコワだったという……(Mさんいつもありがとうございますo(_ _)oペコ)。そんな「ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い」みたいな……。
 シショフは今回観たかったダンサーの一人で、こうもりは最後まで彼の日をとるか、日程で決めるかを迷った揚げ句に日程で決めちゃったんですが(笑)、今回見られたのでよかったな、と。なんか重厚なジャンだったなあ。貫録たっぷりで、真ん中だからそれでいいっちゃいいんですが、身体の方もジャンプはちょっと重めであったような。しかし「真ん中オーラ」はずば抜けてます。さすがだ。
 エシナは「白いお姫さま」だーヽ(´▽`)/。うんうん、こういうライモンダもいいな。コーダのどすこいなところも、ちょっと挑んでくるような目つきで、音に負けてない。

 フィナーレはそれぞれの衣装で。ルグリはルートヴィヒだったけど、ヒゲなし。イン・ザ・ナイトの衣装の方がいいのになーと思いつつ、なんとなくいつもと違うような気がしたのは、髪が七三だったからだろうか。カテコが終ったのが多分10時15分くらいでしたが、客電がついた瞬間に、まさに潮が引くようにお客さんが撤収していったのでありました(・_・)ビックリ。どなたさまもお疲れさまでした。

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