【書籍】過防備都市
五十嵐太郎著/中公新書ラクレ/2004.7/798円+税
本当につくづくと、こんな社会に住んでるのがいやんなる。
私は以前、監視カメラ社会について「エレベータで鼻くそもほれなくなる社会」って言ったんだけど(笑)、こんだけどこにでもカメラがあるなら、電車で化粧しようがどこでしようが同じだって気にもなるな。いつでも誰か(何か)に見られているってすごいストレスだと思うんだけど、そういう中で小さい頃から過ごす子どもたちってどうなっちゃうんだろう。驚いたのは、保育園の中もカメラがあって、それは保母さん(って今は言わないのか)が子どもたちをどう扱ってるか、親が携帯でチェックするため、っていうわけ。そりゃ虐待とか事故とか以前もあって、親が心配するのもわかるけどさ。何ちゃんがいじめた、とか見てるのね、職場から。もう少し大きくなった子どもたちは今度はGPS付きの携帯を持たされて、今どこにいるか親が自分の携帯でチェックするわけ。連れ去られないように、っていうんだけど、買い食いとか寄り道とか塾さぼりとか、全然できないわけよ。そうやって自分の何もかもを親に把握される子どもってどうなわけ? 私だったらストレスでおかしくなっちゃうよ。河合隼雄の『心のノート』ですでに内心の「秘密の小部屋」も否定された子どもたちに、これってたまらなくない?
以前、ベルリン在住で日独交流をやってる日本人から、「権力が一番最初に制限するのは『移動の自由』なんだよ」って聞いたことがあって、その時はピンとこなかったんだけど、最近実感するなぁ。でも今のやり方って、わざわざ「キレて暴れる子ども」を作ろうとしてるとしか思えないんだけどなぁ。
(「綾瀬川的生活」2004年9月19日)
*日記ページからの抜粋です
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